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最高のシステム性能を実現するには、対象の全波長範囲で十分に伝送できる光ファイバを選択することが重要です。これにより、ファイバ接続によって失われる光量が最小限に抑えられ、一部の波長の減衰が他の波長よりも軽減されます。スペクトルの紫外部分、特に300nm未満の紫外光を使用する場合は、ソラリゼーション耐性のあるファイバを使用することが重要です。他のファイバは、これらの波長で時間の経過とともに透過性が低下するためです(ソラリゼーションとして知られる効果)。
以下をご参照の上、アプリケーションに最適なファイバタイプをお選びください。1dBは透過で失われる光の~21%に相当します。
オーシャンオプティクスの光ファイバやプローブのアセンブリには、型番、ファイバのコア径、および透過帯域別タイプをいつでも確認できるように、3つの方法で明確にさられています。
ブーツの襟の色
アセンブリのブーツの色により、ファイバのタイプを識別可能です。
ブーツ | 色 | 製品コード | ファイバタイプ | 最良効率 |
グレー | -XSR | XSR 耐ソラリゼーション | 180 - 800 nm | |
グレー | -SR | SR 耐ソラリゼーション | 200 - 1100 nm | |
青 | -UV-VIS | UV-VIS High OH 含有 | 300 - 1100 nm | |
赤 | -VIS-NIR | VIS-NIR Low OH 含有 | 400 - 2100 nm |
バンドの色
アセンブリのバンドの色は、ファイバのコア径を示します。
バンド | 色 | ファイバコア径 | |
紫 | 8 μm | ||
青 | 50 μm | ||
緑 | 100 μm | ||
黄 | 200 μm | ||
グレー | 300 μm | ||
赤 | 400 μm | ||
オレンジ | 500 μm | ||
茶 | 600 μm | ||
クリア | 1000 μm |
ジャケット
ファイバアセンブリのジャケットは、ファイバを保護し、ストレインリリーフを提供するように設計されていますが、それ以上のことができるオプションがあります。ファイバアセンブリが使用される環境とアプリケーションに応じてアセンブリに最適なジャケット材料の選択が可能です(カスタムファイバアセンブリ)。詳しくは弊社担当にお問い合わせください。
ジャケット | 説明 | 外径 | 化学耐性 | 蒸気滅菌 | 温度制限 | 機械公差 | 最大長 |
PVC モノコイル | PVCカバーステンレススチールモノコイル;OEMアプリケーションのみ | 3.4 mm | 低 | 不可 | 70 ℃ | 高 | 6 m |
PVDF Zipチューブ | 予算重視のアプリケーションに最適;ラボグレードのアセンブリの標準ジャケット | 3.8 mm | 低 | 不可 | 100 ℃ | 高 | 50 m |
PVDF Zipチューブ (大外径) | 予算重視のアプリケーションに最適;標準のPVDFよりも一回り大きい径のジャケット | 5.0 mm | 低 | 不可 | 100 ℃ | 高 | 50 m |
シリコンモノコイル | ハイエンドジャケット;プレミアムグレードのアセンブリの標準ジャケット(ステンレススチールモノコイルを覆うシリコン) | 5.6 mm | 高 | 可 | 250 ℃ | 高 | 20 m |
ステンレススチール BX | OENアプリケーションのみ;オプションのポリオレフィン熱収縮オーバーコート | 5.0 mm | 高 | 可 | 250 ℃ | 低 | 4 m |
ステンレススチール 完全連結BX | 優れたステンレス鋼ジャケット;より長いファイバに対応。オプションのポリオレフィン熱収縮オーバーコート | 7.0 mm | 高 | 可 | 250 ℃ | 優 | 40 m |
曲げ半径と機械仕様
光ファイバは、コアとクラッドの屈折率変動により光をファイバコアに導くことによって機能します。ファイバは、柔軟性を向上させ、ガラスのコア/クラッドを保護するため、1層またはそれ以上の柔軟なバッファ材でコーティングされています。ただこのようなコーティングがされていても、破損につながる可能性のある微細な破砕を起こさずにファイバを曲げることができる強度には限界があります。
LTBR (Long Term Bend Radius): 保管条件に許容される最小半径として遵守してください。
STBR (Short Term Bend Radius): 使用および取り扱い中に許容される最小半径を守ってください。
機械仕様: VIS-NIR、UV-VIS、SRファイバ
バンド | ファイバコア径 | ファイバタイプ | クラッド厚 | バッファ材 | バッファ厚 | 最大外径 | 動作温度 (ファイバコア) |
LTBR | STBR |
50 ± 5 μm | VIS-NIR、UV-VIS | 35 ± 0.5 μm | ポリイミド | 17 ± 5 μm | 155 μm | -65 - 300 ℃ | 4 cm | 2 cm | |
100 ± 3 μm | VIS-NIR、UV-VIS | 12 ± 5 μm | ポリイミド | 17 ± 3 μm | 155 μm | -65 - 300 ℃ | 4 cm | 2 cm | |
200 ± 4 μm | VIS-NIR、UV-VIS、SR | 12 ± 5 μm | ポリイミド | 10 ± 5 μm | 243 μm | -65 - 300 ℃ | 8 cm | 4 cm | |
300 ± 6 μm | SR | 15 ± 7 μm | ポリイミド | 20 ± 10 μm | 380 μm | -65 - 300 ℃ | 12 cm | 6 cm | |
400 ± 8 μm | VIS-NIR、UV-VIS、SR | 20 ± 3 μm | ポリイミド | 20 ± 7 μm | 487 μm | -65 - 300 ℃ | 16 cm | 8 cm | |
500 ± 10 μm | VIS-NIR、UV-VIS | 25 ± 3 μm | ポリイミド | 20 ± 10 μm | 600 μm | -65 - 300 ℃ | 20 cm | 10 cm | |
600 ± 10 μm | VIS-NIR、UV-VIS、SR | 30 ± 3 μm | ポリイミド | 25 ± 10 μm | 720 μm | -65 - 300 ℃ | 24 cm | 12 cm | |
1000 ± 3 μm | VIS-NIR | 50 ± 3 μm | アクリレート | 50 ± 40 μm | 1120 μm | -50 - 85 ℃ | 30 cm | 15 cm | |
1000 ± 20 μm | UV-VIS | 25 ± 3 μm | アクリレート | 50 ± 40 μm | 1065 μm | -50 - 85 ℃ | 30 cm | 15 cm | |
VIS-NIRは、Low OHの石英ガラスコアとガラスクラッドを備えたマルチモードステップインデックスファイバです(400-2100nm) UV-VISは、High OHの石英ガラスコアとガラスクラッドを備えたマルチモードステップインデックスファイバです(300-1100nm) SRは、HighOHの石英ガラスとガラスクラッドを備えたマルチモードステップインデックスファイバです(200-1100nm) |
機械仕様: XSRファイバ
バンド | ファイバコア径 | ファイバタイプ | クラッド外径 | バッファ材 | 主要バッファ外径 | 最大外径 | 動作温度 (ファイバコア) |
LTBR | STBR |
113 ± 6 μm (公称115 μm) |
XSR | 125 ± 6 μm | アルミニウム、 ポリイミド |
150 μm | 230 μm | -50 - 80 ℃ | 4 cm | 2 cm | |
230 ± 12 μm | XSR | 250 ± 13 μm | アルミニウム、 ポリイミド |
300 μm | 380 ± 20 μm | -50 - 80 ℃ | 4 cm | 2 cm | |
455 ± 22 μm | XSR | 500 ± 25 μm | アルミニウム、 シリコン ナイロン |
580 μm | 1300 ± 100 μm | -50 - 80 ℃ | 8 cm | 4 cm | |
600 ± 30 μm | XSR | 660 ± 33 μm | アルミニウム、 シリコン ナイロン |
800 μm | 1700 ± 200 μm | -50 - 80 ℃ | 24 cm | 12 cm | |
XSRは、HighOHの石英ガラスとフッ素ドープシリカクラッドを備えたマルチモードステップインデックスファイバです(180-900nm) |
機械仕様: シングルモードファイバ
バンド | ファイバコア径 | ファイバタイプ | クラッド外径 | バッファ材 | バッファ外径 | 動作温度 (ファイバコア) |
LTBR | STBR |
8.2 ± 0.2 μm | シングルモード | 125 ± 7 μm | デュアルアクリレート | 245 ± 5 μm | -60 - 85 ℃ | 4 cm | 2 cm | |
シングルモードファイバは、通信用途に最適化されたCorning SMF-28e+ファイバです(1260-1700nm) シングルモード性能は、カットオフ波長λc = 1260以下で止まります |
開口数 (Numerical Aperture)
光ファイバは、ファイバの一方の端からもう一方の端まで、最小限のエネルギー損失で光を伝送するように設計されています。光ファイバの動作原理は全反射です。ある物質から別の物質に光が通過すると、その方向が変わります。スネルの法則によれば、光線の新しい角度は、2つの材料の屈折率から予測できます。角度が界面に対して垂直(90°)の場合、2番目の材料への透過は最大になり、反射は最小になります。角度が界面に平行に近づくにつれて、反射が増加します。臨界角および臨界角未満では、透過率は0%、反射率は100%です(下の図をご参照ください)。
スネルの法則は、コア(n1)とクラッド(n)材料の屈折率から、臨界角と、発射角度または射出角度θmaxを予測するために定式化できます。角度は、媒質の屈折率(n)にも依存します。
方程式の左辺は開口数 (NA)と呼ばれ、ファイバが光を受け入れたり放出したりできる角度の範囲を決定します。
オーシャンオプティクスのほとんどのファイバーは、開口数は0.22です(下の表をご参照ください)。ファイバが真空または空気中にある場合、これは 12.7°の受光角θmaxに変換されます(全角は約25°)。光がファイバの端に向けられると、±12.7°の円錐内にあるすべての光線または軌跡は、内部全反射によってファイバの長さ方向に伝搬されます。その角度を超える光線はすべてクラッドを通過し、失われます。ファイバーのもう一方の端では、光は±12.7°の円錐で出射します。
様々な開口数を備えた多くの種類のファイバが利用可能です。開口数の大きいファイバは、開口数の小さいファイバよりも多くの光を収集しますが、システムの両端を調べて、より高い角度で出射する光を使用できるようにすることが重要です。光センシングでは、一方の端で実験から光を収集し、もう一方の端で光を検出器に向けます。検出器に届かない光は無駄になります。
ファイバタイプ | 開口数(NA) | 全角 |
シングルモード | 0.14 | 16.1° |
VIS-NIR | 0.22 | 25.4° |
UV-VIS | 0.22 | 25.4° |
SR | 0.22 | 25.4° |
XSR | 0.22 | 25.4° |
ソラリゼーション効果
300nm未満の紫外線は、シリカファイバの透過率を低下させ、ソラリゼーション(時間の経過とともに発生し、データに影響を与えるファイバ内の光吸収の増加)を引き起こします。 300nm未満の用途では、耐ソラリゼーション アセンブリをお勧めします。
高い透過性と耐久性を備えたXSRファイバ
分光用のエクストリームソラリゼーション耐性(XSR)光ファイバとプローブアセンブリは、独自のプロセスを使用して製造され、紫外の透過率を高め(信号は180nmまで透過します)、紫外劣化に対する優れた耐性を備えているため、深紫外アプリケーション(<300nm)に最適です。オーシャンオプティクスは、XSRファイバを提供する唯一の分光器メーカーです。
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